実はウェディングドレスを染めるなんて、
本来は無謀な挑戦。物理的な衝撃に弱い繊維である
シルクを染めるには高度な技術が必要だし、
糸やテープなどドレスを形作るために使用される細部まで
余すことなく染色することは難しいからだ。
製品染めで生じるそういった全てのハードルを乗り越えて。
お祝いから弔いの日まで、人生の大切な節目を豊かに彩る。
それがSaboraMiのドレスだ。
実はウェディングドレスを染めるなんて、
本来は無謀な挑戦。物理的な衝撃に弱い繊維である
シルクを染めるには高度な技術が必要だし、
糸やテープなどドレスを形作るために使用される細部まで
余すことなく染色することは難しいからだ。
製品染めで生じるそういった全てのハードルを乗り越えて。
お祝いから弔いの日まで、人生の大切な節目を豊かに彩る。
それがSaboraMiのドレスだ。
京都・西陣。言わずもがな、世界に誇る日本の高級織物「西陣織」の産地であり、国内織物産業の中心地。SaboraMiの黒染めを担うのは、その地にある生地屋がこぞって「シルクの染めならここ」と口にする染工場。古くは桓武天皇と一緒に奈良から来たという言い伝えもあるほどの歴史があり、少なくとも江戸時代以降はこの地で技術を磨いてきたことは間違いないそうだ。
長年培われた職人技を借り、また後から染めることを見越した工程や資材を用いることで、ドレスを黒く染め直すことを実現している。
ドレスを染め直すために、染工場に発注しているのは2点。ひとつは「ファーミング加工」。生地は染めると、縮んでしまうなど通常品質が変化する。それを防ぐために、生地の状態で性質を安定させる収縮防止加工だ。SaboraMiのドレスは、まだ真っ白な生地の段階でこの工程を必ず通る。
もうひとつは黒いドレスへと染め直す「製品染め」。シルクはとてもデリケートな素材なので、釜の中で染料と一緒に回す一般的な手法は使えない。着物の生地を染めるときと同じ、伝統的な“吊り染”というテクニックで染められている。
出来上がったドレスを染めるためには、丁寧な下準備が必要。ボタンやネームは全て外し、負担がかからないように糸で布を支えている。また、染料で濡れたドレスを守るため、ハンガーは布で包まれている。
大切な想い出と記憶を内に留めたまま、ピュアな白からシックな黒へ。こうした細やかな技術と工程、気配りが、ドレスを新しく生まれ変わらせる。
大切な想い出と記憶を内に留めたまま、ピュアな白からシックな黒へ。こうした細やかな技術と工程、気配りが、ドレスを新しく生まれ変わらせる。